ハードフォークについて

ビットコインの値段が急落していますが、一体ビットコインに何が起きているのでしょうか。

 

今回の急落の最も大きな理由は、ビットコインが分裂(=ハードフォーク)の危機に直面しているからです。

 

背景「スケーラビリティ問題」

もともとビットコインには1秒間に7回しか取引ができないという問題がありました。

 

昨年からビットコインの取引が遅延していた理由は、ビットコインを送信する際に承認作業を行うマイナーたちが、手数料の多い取引を優先し、送信手数料が少ない取引は承認されることなくどんどん溜まっていってしまっていたことが挙げられます。

 

ビットコインはブロックチェーンと呼ばれる分散台帳システムで動いていますが、そのブロックチェーンの「ブロック」には取引の記録が書き込まれていき、ブロックがいっぱいになれば新しいブロックが生成されます。その容量は1MBと決められています。

 

ビットコインの取引量が増えてくると、この問題はさらに深刻化することは明らかであり、ビットコインコミュニティの中ではブロックサイズを改善するための議論が長い間重ねられてきました。

 

派閥

もともとビットコインはオープンかつ民主的なもので、コードなどはすべて公開され、誰でも見ることができます。また、多数決によって改良や変更ができる仕様になっています。そこで上記の問題をめぐり、2つの解決策を巡って対立が生まれました。

 

@Segwit
ブロックサイズを変更するのではなく、取引量を圧縮することで問題解決を図ろうとするいう意見です。
これにより、1ブロックあたりの容量は実質増加することになり、効率的な取引が可能になります。さらに、ビットコインの手数料は取引データのサイズに比例するため、ユーザーが負担する送金手数料も安くなります。

 

AUnlimited
一方で、ブロックサイズの1MBを撤廃し、さらに容量を増やす方法を提唱しているもがUnlimitedです。これを実現するためにはこれまでの仕様を無効にし、新しいルールを有効化するための作業「ハードフォーク」が必要になります。もしハードフォークが行われた場合、ビットコインは、今までのチェーンを引き継ぐ「ビットコインコア(BTCC)」と新しいチェーンの「ビットコインアンリミテッド(BTU)」との2つに分裂してしまうことになります。Segwitにより報酬が減ってしまうこと懸念するマイナーたちが主な支持者です。

 

ハードフォークが行われるとどうなるのか

ビットコインの価値が分裂してしまいます。

 

例えばですが、
現在1BTC=10万円と仮定すると、ハードフォーク後は
1BTCC=5万円
1BTU=5万円

 

になってしまう可能性があると言えます。
(数字はあくまでも例で比率も当然1:1にはならないと思います。変動します)

 

つまり、相場が大きく変動します。現在の値下がりはそのような懸念から、ビットコインを別の資産に変えておきたいという動きから発生していると予想されます。
また、ハードフォークされた後の新しいチェーンのビットコインに対してのハッキングなどセキュリティ面での不安も懸念されています。

 

各取引所の表明

ビットコインの売買は通常取引所を介して行われますが、ハードフォークにより分裂した場合はどうなるのでしょうか。
Aという取引所はコアをビットコインとし,Bという取引所ではアンリミテッドをビットコインとする、という状況になった場合、ユーザーは混乱に陥ってしまいます。

 

これに関しては、世界中の19の取引所が共同で声明をだしています。
https://corp.zaif.jp/info/4055/ (取引所のZAIFの和訳をご参照ください)
簡単にいうと、コアをBTCとし、BTUは新しい別のコインとみなす、という内容です。

 

これまでのハードフォーク事例

実は昨年、現在マーケット第2位のイーサリアムのハードフォークが行われました。

 

そして私自身が、所有していたETH(イーサリアム)とは別にETC(イーアリアムクラシック)が生まれるということを実際に経験しました。その際は、ハードフォーク直後に攻撃を受けたり、2種類を別のコインとして識別できず、意図せず別のコインを送金したり、片方だけを売却したりができないという事態が発生したり非常に困難が生じたことを覚えています。

 

現在は、多くの取引所でETH、ETC共に別の通貨として取引が行われています。

 

対策

・資金の変動リスクを負いたくない場合は別の通貨に換えておく
・取引所にはビットコインは保管せず自分のウォレットで保管する
→イーサリアムのハードフォークの際に生じた混乱からの教訓です。
・ウォレットがBTC,BTU共に対応するまでは送受信を行わない。